理学療法士の転職活動で、最大の関門ともいえるのが『面接』です。
「何を準備すればいいの?」「うまく話せるか不安…」そんな悩みを抱えていませんか?
面接は、あなたの臨床スキルだけでなく、人柄や熱意を伝える大切な営業の場です。
あなたがいかにしてその職場に価値を提供できるのかをしっかりと伝えなくては採用されないでしょう。
しかし、しっかりとした対策と準備があれば、決して怖いものではありません。
この記事では、面接の準備から当日のマナー、頻出質問への回答例文、さらにはWeb面接や実技試験といった状況別の対策まで、理学療法士の面接を突破するための全知識を網羅的に解説します。
- 面接の頻出質問と逆質問の作り方
- 服装から当日の持ち物、状況別の具体的な対策
- 不採用の原因分析と、転職成功率を上げる方法
理学療法士の転職面接、まずは何から始める?【準備編】

転職成功の鍵は情報収集!応募先の何をどこまで調べるべき?
面接対策の第一歩は、応募先の徹底した情報収集です。
施設の公式サイトやパンフレットはもちろん、理事長の挨拶や理念、最近のニュースまで目を通しましょう。
特に、どのような専門分野の理学療法・リハビリに力を入れているのか、どのような疾患層の患者さんが多いのかを具体的に把握することがポイントです。
この準備が、採用担当者の心に響く具体的な志望動機や、的確な質問への回答に繋がり、他の候補者との差別化を図るための重要な対策となります。
自分の強みを言語化する「自己分析」と「キャリアの棚卸し
理学療法士としての自身の価値を面接で的確に伝えるため、自己分析とキャリアの棚卸しは不可欠です。
これまで経験した臨床分野(例:訪問リハビリ、整形外科など)や、得意としてきた療法、患者さんとの関わりで成果を上げた具体例を書き出しましょう。
この作業を通じて、自分の強みや専門性を客観的に言語化する準備ができます。
これが、面接で聞かれる頻出質問「あなたの長所は?」や「どんな貢献ができますか?」に対する、説得力のある回答の土台となります。
自己分析については以下の記事で紹介していますのでご覧ください。

応募書類(履歴書・職務経歴書)と面接での発言に一貫性を持たせる
面接で落ちる原因の一つに、提出書類と当日の発言の矛盾があります。
採用担当者は、あなたの履歴書や職務経歴書を基に質問をします。
そのため、面接前には必ず提出した書類を再確認し、記載した内容について深く掘り下げて質問されても、一貫性のある具体的な回答ができるよう準備しておく必要があります。
「退職理由:より専門性の高いリハビリテーションを追求するため」と書いてあったのに面接では

前の職場は人間関係が複雑で…
と本音を言ってしまったり、「リーダーとして後輩指導を担当」と記載していたのに



主な指導は上司がしており、フォロー中心にしていました
といった発言がでてしまうと誇張しているんだなと思われてしまいます。
ここに注意を払わないと、自己分析が不十分だと思われたり、信頼性を欠くと判断されたりする大きな原因になるため、重要な対策ポイントです。
【重要】第三者に見てもらおう!模擬面接の具体的な練習方法
知識としての面接対策だけでなく、実践的な練習が採用を大きく左右します。
特に模擬面接は、客観的な視点を得るために極めて重要です。
友人や学校の先生、あるいは「マイナビコメディカル」や「PTOT人材バンク」といった転職エージェントに協力してもらい、頻出質問に対する自分の回答を評価してもらいましょう。
話し方や表情、回答の論理性をチェックしてもらうことで、自分では気づかない癖や改善点が明確になり、本番の面接に向けた最良の対策ができます。



模擬面接は必ずしておこう!
最近ではchatGPTやGeminiなどのAIでも音声認識により模擬面接が可能になっています。
オンライン(Web)面接ならではの事前準備と環境チェックリスト
Web面接では、対面とは異なるマナーと準備が求められます。
まずは通信環境の安定性を必ず確認し、カメラやマイクのテストを済ませておきましょう。
- 通信速度(スピードテストサイトなどで測定)
- カメラ・マイクテスト
- 背景(部屋に移りこんではいけないものがないか)
通信速度は大体3.8Mbps以上あれば問題ないでしょう。
背景は白や無地の壁など、シンプルで清潔感のある場所を選び、顔が明るく映るよう照明にも注意が必要です。
YouTubeなどでオンライン面接のマナーを解説した動画を見ておくのも良い対策です。
当日に慌てないよう、これらの準備をリスト化して、一つひとつチェックが完了すればOKです。
【頻出質問と回答例文】理学療法士の面接で必ず聞かれること


「なぜ当院に?」採用担当者が納得する志望動機の伝え方と例文
この頻出質問で採用担当者が見ているのは、あなたと職場とのマッチ度です。



×貴院の理念に共感しました!
おそらくこれでは不合格になります。「なぜそう思うのか」という具体性がポイントです。
事前に調べた情報、例えばその施設が力を入れている専門的な理学療法やリハビリの方針と、自身の経験や将来のビジョンを結びつけて回答しましょう。
「〇〇領域の理学療法に注力されている点に魅力を感じ、私の△△という経験が貢献できると考え志望しました」のように、ここでしか働けない理由を伝える対策が重要です。



脳卒中患者に対する装具を用いた理学療法に注力されている点に魅力を感じ、私の回復期リハビリテーションでの経験が貢献できると考え志望しました。
というように具体的に伝えましょう!
「なぜ前の職場を?」退職理由をポジティブに言い換える方法
退職理由を伝える際は、決して前の職場の不満や愚痴を口にしてはいけません。



×前の職場は残業が多くて、上司も理不尽なことを言ってきて…
たとえ事実であっても、面接官にネガティブな印象を与え、採用を見送られる原因になります。
この質問でのポイントは、一貫して前向きな姿勢を示すことです。「専門性を高めたい」「新しい療法に挑戦したい」といった、自身の成長意欲を理由にするのが効果的です。
例えば「訪問リハビリという新たな分野で、地域医療に貢献したいと考えたためです」のように、将来に向けたポジティブな回答を準備する対策をしましょう。



訪問リハビリという新たな分野で、地域医療に貢献したいと考えたためです
「あなたの長所・短所は?」仕事への関連付けがカギ
この質問は、自己分析力と客観性を測るためのものです。
長所を回答する際は、理学療法士の仕事にどう活かせるかをセットで伝えましょう。



×私は明るい性格です!
これだけでは仕事にどう活きてくるのか伝わりません。
「粘り強い性格で、根気強く患者さんのリハビリに向き合えます」など、具体的なエピソードを添えると説得力が増します。



粘り強い性格で、根気強く患者さんのリハビリに向き合えます
一方、短所は正直に認めつつ、それを改善するために現在行っている具体的な対策を必ず付け加えるのがポイントです。



×私は時間にルーズです
こんなこと言われたら雇う気なくなりますよね?笑
「少し心配性な面がありますが、その分、準備を徹底するよう心掛けています」のように、短所を長所に転換する意識で回答しましょう。



少し心配性な面がありますが、その分、準備を徹底するよう心掛けています
「経験・スキルを教えてください」効果的な自己PRの作り方
自己PRは、あなたという人材の価値をプレゼンする絶好の機会です。
単に経験年数や経歴を羅列するのではなく、具体的な成果を交えて紹介するのがポイントです。



×〇〇病院で3年間、△△クリニックで2年間勤務しました。私は患者様一人ひとりと真摯に向き合い、コミュニケーションを大切にしてきました。
これでは他の受験者と差別化ができません。
「私は〇〇科で△年間、理学療法士として従事し、特に〇〇のスキルを磨いてきました。その結果、患者さんのADLを平均□%改善させた実績があります」のように、数値を活用して具体的に回答しましょう。



私はこれまで3年間、急性期病院の整形外科病棟で、主に術後の患者様のリハビリテーションを担当してまいりました。特に、人工関節置換術後の患者様を数多く担当し、医師と密に連携しながら個別のプログラムを立案した結果、担当患者様の平均在院日数を前任期より1.5日短縮することに貢献しました。
そのスキルや経験が、入職後にどう貢献できるのかまで言及することで、採用担当者はあなたが活躍する姿をイメージしやすくなります。
「今後のキャリアプランは?」将来性・成長意欲を示す回答例
この質問には、あなたの成長意欲と、長く働いてくれる人材かを見極める目的があります。
ここでの回答のポイントは、自分の成長プランと応募先の方針をリンクさせることです。



×臨床経験を積みながら大学院にも通い、ゆくゆくは研究や教育の道に進みたいと考えています。
上記は理由が自己中心的すぎます。自分の施設にとってどんな利益をもたらしてくれるかを具体的に伝えることが重要です。
「将来的には、〇〇の認定理学療法士資格を取得し、貴院の専門である△△療法の発展に貢献したいです」のように、段階的かつ具体的なキャリアプランを提示しましょう。



まず、一日も早く貴院の業務に慣れ、理学療法士として着実に成果を出すことでチームに貢献したいと考えております。中長期的には、貴院が力を入れていらっしゃる循環器領域の専門性を高めていきたいです。
単なる願望ではなく、その施設で実現したいという熱意を伝えることが、採用への大きな一歩となります。
他の応募者と差がつく!面接官に響く「逆質問」の準備と具体例


逆質問は絶好のアピールチャンス!その理由と心構え
面接終盤の逆質問は、単なる疑問解消の時間ではありません。
逆質問は入職意欲や人柄をアピールできる最後のチャンスです。
良い質問は、あなたがどれだけ真剣にこの職場を考えているかの証明となり、志望動機を補強する効果があります。
ここでのポイントは「自分がどう貢献できるか」を探る姿勢で質問を準備することです。
受け身ではなく、主体的に関わろうとする心構えが、面接官に「この人材は採用後も成長してくれそうだ」という期待を抱かせる重要な対策となります。
【やる気を見せるOK例】職場の雰囲気や教育体制に関する質問
採用担当者に「やる気がある」と感じさせる質問は、入職後の活躍を具体的にイメージしているものです。
「採用された場合、一日も早く貢献するために、入職前に準備・勉強しておくべきことはありますか?」といった質問は非常に好印象です。
また、「貴院で活躍されている理学療法士の方々が、どのような専門性を磨き、日々のリハビリ療法に活かしているか教えていただけますか?」のように、自身のスキルアップと組織への貢献を結びつける質問も、成長意欲の高さを示す有効なアピールになります。



採用された場合、一日も早く貢献するために、入職前に準備・勉強しておくべきことはありますか?



貴院(施設)で活躍されている理学療法士の方に共通する特徴や、心がけていらっしゃることは何でしょうか?



他職種(医師、看護師、リハ、薬剤師など)との連携は、どのような形で行われていますか?カンファレンスなどの機会はありますか?



学会や外部の研修会への参加は推奨されていますか?また、参加されている方はいらっしゃいますか?
学会等の質問ではどの程度の補助が出るかも確認しておくとよいでしょう。
【印象が悪いNG例】調べれば分かる質問や待遇面ばかりの質問
逆質問の内容によっては、それまでの面接での高評価を下げてしまう原因になり得るので注意が必要です。
病院のホームページや求人票を読めば分かるような内容(例:「従業員数は何名ですか?」)を質問すると、準備不足で志望度が低いと判断されます。
また、給与や休日、福利厚生といった待遇面に関する質問ばかりするのもNGです。仕事内容への関心よりも条件面を優先している印象を与え、面接官をがっかりさせてしまうため、絶対に避けましょう。



×残業時間はどれくらいですか?



×休みは年間何日ですか?



×給料はどれくらいですか?
給料や残業についての質問はOK?切り出し方とタイミング
給与や残業は働く上で重要なポイントですが、この質問には細心の注意が必要です。
求人票に書いていない場合があるので、その際にはしっかりと確認するにしましょう。
基本的には、内定後や最終面接など、採用がかなり具体的になった段階で確認するのが望ましいマナーです。
もし一次面接で聞きたい場合は、仕事に関する質問をいくつかした後に、



大変恐縮ですが、参考までに給与規定についてお伺いしてもよろしいでしょうか
と謙虚な姿勢で切り出しましょう。
聞き方ひとつで印象が大きく変わるため、タイミングと丁寧な言葉遣いを意識する対策が求められます。
「特にありません」は絶対NG!逆質問が思いつかない時の対処法
逆質問の時に最も避けるべきNG行動は「特にありません」と回答することです。
入職意欲がないと思われてしまう可能性があります。
もし面接で聞きたいことが全て解消されてしまった場合は、以下のように伝えましょう。



本日の面接で丁寧にご説明いただけたので、疑問点はすべて解消されました。お話をお伺いし、ますます貴院で働きたいという気持ちが強くなりました
ただ「ありません」と回答するのではなく、感謝の意と改めての入職意欲を示すことで、ポジティブな印象で面接を締めくくることができます。
Web面接・実技試験も怖くない!【状況別】理学療法士の面接対策


オンライン(Web)面接で注意すべき服装・背景・目線
Web面接では、対面の面接以上に「準備」が評価のポイントになります。
服装は上下ともにスーツなどのフォーマルなものを着用し、背景は無地の壁やバーチャル背景にするなど、生活感が出ないよう注意しましょう。



予想外に立ち上がったりすることもあるから、下もスーツは着ておこう!
意外と見落としがちなのが目線です。画面の相手の顔ではなく、カメラのレンズを見て話すのが、オンラインでの基本的なマナーです。
これにより、相手には目を見て話しているように映り、自信と誠実さが伝わります。
- 静かで生活感がない背景か
- 顔が明るく見える照明か
- カメラは目線の高さに設置したか
- マイク付きイヤホンを準備・テストしたか
- PC・スマホの通知は全てオフにしたか
- スーツは上下ともに着用したか
圧迫面接?と感じた時の冷静な切り返し方とマインドセット
意図的に厳しい質問や否定的な態度で応募者の対応力を見る「圧迫面接」。
もしそう感じても、感情的になるのが一番のNGです。
これはストレス耐性を見るための試験だと捉え、まずは冷静さを保ちましょう。
相手の質問の意図を考え、「〇〇というご質問ですね」と一度受け止めてから、簡潔かつ論理的に回答するのが有効な対策です。
動揺せずに誠実に対応する姿勢を見せることで、逆に評価を高めるチャンスにもなり得ます。
実技試験では何を見られる?事前に準備・練習しておくべきこと
実技試験では、理学療法の知識や技術の正確性はもちろん、患者さん役への接し方という「マナー」も厳しく評価されています。
基本的な測定(ROM、MMT)や動作分析、各種手技の練習は必須です。
加えて、常に安全管理を意識し、丁寧な声かけや分かりやすい説明を心掛けることが重要です。試験官は、あなたが臨床現場で患者さんにどう接するかを見ています。
技術だけでなく、コミュニケーション能力も含めた総合的な理学療法士としての資質を準備しましょう。
パート・アルバイトの面接で正社員と違う点・注意点
パート・アルバイトの採用面接では、正社員ほど長期的なキャリアプランを深く問われることは少ないですが、代わりに「勤務可能な曜日や時間帯」「柔軟なシフト対応が可能か」といった点が重要な質問になります。



×火曜日と金曜日、10時~15時以外は入れません!
となると、採用する方は「融通が利かないタイプなんだな」と思ってしまいます。
即戦力として、いかに早く職場に馴染み、円滑に業務をこなせるかが評価のポイントです。



希望は火曜日と金曜日、10時~15時ですが、可能な限り調整はさせていただきます。
例え出勤の希望日時が決まっていたとしても、調整する努力は見せるようにしておきましょう。
正社員の面接と同様に、理学療法士としてのスキルや経験をしっかりアピールしつつ、自分の働き方の希望を明確に回答できるよう準備することが重要です。
意外と見られている!受付から退室までの面接マナー・服装・持ち物


【男女別】理学療法士の面接に最適な服装とは?スーツは必須?
理学療法士の面接では、清潔感と誠実さが伝わる服装が基本マナーです。
「私服可」の指定がない限り、男女ともに紺やグレーなど落ち着いた色のスーツを選びましょう。
男性は派手すぎないネクタイ、女性はシンプルなブラウスやカットソーを合わせます。
ヨレや汚れのないシャツ、磨かれた靴といった細部への注意が、丁寧な仕事ぶりを連想させます。医療専門職としての信頼感が、採用の第一印象を左右する重要なポイントです。
これだけは忘れないで!面接当日の必須持ち物チェックリスト
面接当日に慌てないための準備として、持ち物リストの作成は有効な対策です。
- 応募書類のコピー(履歴書・職務経歴書)
- 募集要項
- 筆記用具(ノート、ペン)
- 職場の連絡先
- 名刺(持っていれば)
特に、逆質問や面接で聞いた要点をメモするためのノートとペンは、あなたの真剣な姿勢をアピールする材料にもなります。
スマートフォンや時計も忘れずに。これらの準備が、心の余裕を生み、自信を持った回答へと繋がります。
好印象を与える受付での挨拶と待合室での過ごし方
面接は、あなたがその建物の敷地内に入った瞬間から始まっています。
受付では、明るくはきはきとした声で



「お世話になります。本日〇時より理学療法士の採用面接に伺いました、〇〇と申します」
と、要件と氏名を伝えましょう。
待合室では、スマートフォンを長時間操作するのは避け、背筋を伸ばして静かに待つのがマナーです。
姿勢や態度も評価の対象であると注意し、持参した書類に目を通すなどして、集中力を保ちましょう。



待っているときの姿勢も見られていると思っておこう!
入室から着席、退室までの美しい立ち居振る舞い
面接室での一連の動作は、あなたの社会人としてのマナーそのものです。
ドアを3回ノックし、「どうぞ」という声が聞こえてから入室。



ノック2回はトイレの空き室確認などプライベートな場面で行われるものなのでNG
「失礼します」と一礼し、椅子の横に立って大学名と氏名を伝えます(中途の場合は氏名のみ)。
着席を促されてから「失礼します」と会釈して座りましょう。
面接が終了したら、「本日は貴重なお時間をいただき、ありがとうございました」と感謝を伝え、ドアの前で面接官の方を向き直り、再度一礼してから退室します。
面接後のお礼状は送るべき?送る場合の書き方とタイミング
お礼状は必須ではありませんが、丁寧な人柄や高い志望動機を伝える最後の一押しとなり、他の候補者との差別化を図る対策になります。
送る場合は、面接当日中、遅くとも翌日の午前中までにメールで送るのがベストです。
内容は、まず面接の機会をいただいた感謝を述べ、次に面接で特に心に残ったことや、それによって入職意欲がさらに高まったことなどを簡潔に記します。
長文は避け、感謝と熱意を伝えることをポイントにしましょう。
「お祈り」を次に活かす!面接に落ちたときの原因分析と対策


面接に落ちる理学療法士に共通する5つの特徴
面接に落ちる原因は様々ですが、いくつかの共通点が見られます。
- 病院・施設研究が浅く、志望動機が具体的でない
- 前の職場への不満などネガティブな発言が多い
- 自信のなさから声が小さく表情が硬い
- 質問の意図を理解せず、回答が的外れになっている
- 自身のスキルと、施設が求める理学療法士像が合っていない
まずは、これらの特徴を理解し、自身の面接を振り返ることで、次の対策を立てる重要なヒントになります。
なぜ落ちた?冷静に面接を振り返る方法
不採用通知を受け取ると感情的になりがちですが、次へ繋げるためには冷静な振り返りが不可欠です。
記憶が新しいうちに、面接で聞かれた質問と自分の回答を思い出せる限り書き出してみましょう。
「もっとうまく回答できた質問はなかったか」「声のトーンや表情は適切だったか」など、第三者の視点で客観的に評価することがポイントです。
この作業によって、自分では気づかなかった課題や、不採用となってしまった原因が見えてきます。



次は受かるように必ず振り返ろう!
「お祈りメール」から不採用理由を推測するポイント
不採用を知らせる「お祈りメール」の多くは定型文ですが、文面から不採用理由を推測できる場合があります。
例えば、「ご経験は素晴らしいものの」という前置きがあれば、スキルではなく人柄や他の応募者との比較が原因かもしれません。
また、「求める人材像と合致しませんでした」といった表現からは、カルチャーフィットに課題があった可能性が考えられます。
もし転職エージェント経由で面接を受けた場合は、担当者に具体的な不採用理由のフィードバックを求めてみるのも有効な対策です。
次の面接に向けて改善すべき具体的なアクションプラン
面接の振り返りで課題が見つかったら、それを克服するための具体的な行動計画を立てましょう。
例えば、志望動機の説得力が弱かったなら、次の応募先については理念や展開するリハビリ療法まで深く研究する。
回答に詰まる場面が多かったなら、頻出質問に対する回答を声に出して練習する。
このように、課題に対して具体的な対策と準備を紐づけることで、漠然とした不安が減り、自信を持って次の面接に臨むことができます。
不採用が続き自信をなくした時のメンタルの保ち方
不採用が続くと「自分は理学療法士として価値がないのでは」と自信を失ってしまうこともあります。
しかし、面接はスキルだけでなく相性も大きく影響します。



不採用はあなたの人格や能力の否定ではありません。
一度リフレッシュ期間を設けたり、信頼できる同僚や学校の先生に相談したりするのも心の健康を保つための有効な療法です。気持ちを切り替え、縁がなかっただけと捉えて、また新たな一歩を踏み出しましょう。
理学療法士の面接が不安なら転職エージェントの活用も一つの手


転職エージェントが面接対策でしてくれることとは?
理学療法士専門の転職エージェントは、あなたの面接通過率を上げるための強力なサポーターです。
応募書類の添削から、過去の面接データに基づいた想定質問リストの提供、そして模擬面接まで、一貫した対策を無料で提供してくれます。
特に、各病院や施設の採用担当者がどのようなポイントを重視するかを熟知しているため、一人で準備するよりも遥かに的を射た、効果的な面接対策が可能になるのが最大のメリットです。
おすすめのエージェントはこちら


非公開求人や職場の内部情報など、個人では得られない情報
転職エージェントは、一般には公開されていない「非公開求人」を多数保有しています。
それに加え、個人では得られない職場の詳細な内部情報(人間関係や離職率、職場の雰囲気など)を提供してくれることも大きなポイントです。
面接に臨む上で、こうしたリアルな情報を事前に知っておくことは、より具体的な志望動機を練ったり、逆質問を考えたりする上で、非常に有利な材料となり、採用の可能性を高めてくれます。
プロによる客観的な模擬面接で弱点を克服
多くの転職エージェント、例えば「マイナビコメディカル」や「PTOT人材バンク」では、プロのキャリアアドバイザーによる模擬面接が受けられます。
友人や家族との練習とは異なり、採用のプロが客観的な視点で、あなたの回答内容、話し方、表情、マナーに至るまで厳しくチェックしてくれます。
自分では気づけない弱点を具体的に指摘してもらえるため、本番の面接までに効果的な対策を講じ、自信を持って質問に回答できるようになります。
面接の日程調整や給与交渉を代行してくれるメリット
多忙な中で行う転職活動において、面倒な面接の日程調整を全て代行してくれるのは大きなメリットです。
また、自分からは言い出しにくい給与や休日、待遇面の交渉も、あなたの希望を汲み取った上でエージェントが代わりに行ってくれます。
給与交渉のプロが間に入ることで、個人で交渉するよりも良い条件を引き出せる可能性も高まります。これにより、あなたは面接対策そのものに集中することができます。
面接後のフィードバックで具体的な改善点がわかることも
面接に落ちた場合、通常、企業から具体的な不採用の理由を聞くことはできません。
しかし、転職エージェントを介していれば、担当者があなたに代わって企業側から面接のフィードバックを聞き出し、「〇〇の回答が弱かった」「△△の経験を持つ他の候補者が採用された」といった具体的な原因を教えてくれることがあります。
この客観的な改善点がわかることは、次の面接に向けた最も価値のある対策となり、成功へと繋がります。
まとめ
理学療法士の転職面接を成功させる鍵は、企業研究や自己分析といった徹底した事前準備にあります。
面接当日は、服装や持ち物、受付から退室までのマナーにも細心の注意を払いましょう。
面接本番では、志望動機や退職理由といった頻出質問に的確に答え、熱意が伝わる逆質問で主体性をアピールすることが重要です。
面接は自分自身を売り込む営業の場であることを強く意識してください。
万が一、不採用という結果になっても、冷静に原因を分析し、次に活かす姿勢が大切です。本記事で解説した対策を参考に、自信を持って面接に臨み、希望の職場への扉を開いてください。